きかんしゃトーマス Wikia
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その他の用法については「トーマス (曖昧さ回避)」をご覧ください。

きかんしゃトーマスは、ウィルバート・オードリー牧師の『汽車のえほん』を原作とした、イギリスのアニメ作品。

概要[]

きかんしゃトーマスとなかまたちは、ソドー島で働いている蒸気機関車を中心としたテレビシリーズ。主人公のトーマスは、“6つの車輪にずんぐりした煙突、ボイラーも屋根も皆ずんぐりむっくりな”小さなタンク機関車。

トーマスの仲間は、標準軌のノース・ウェスタン鉄道の他に、狭軌のスカーロイ鉄道、15インチゲージのアールズデール鉄道で活躍しています。これらの鉄道にはそれぞれ局長がいて、ノース・ウェスタン鉄道はトップハム・ハット卿で愛称は“ふとっちょの局長”、スカーロイ鉄道はミスター・パーシバルで愛称は“ほっそり重役”、ミスター・ファーガス・ダンカンで愛称は“ちっちゃな重役”です。

歴史[]

汽車のえほん』を最初に映像化したのはBBCで、1953年に直流三線式のOOゲージ鉄道模型「ホーンビィ・デュブロ」を改造して「Children’s Hour」という子供向け番組内で放送されました。しかし、生放送で制作されたことによる不手際が続いたため、番組は第1回で打ち切られてしまいました。

詳細はなさけないヘンリー (1953年)きかんしゃトーマス (1976年)をそれぞれ参照

1970年、同社の子供向け番組「Jackanory」内での放送はやや成功を納め、同年10月2日までに5冊の本がテッド・レイによって読み上げました。その後、1973年にアンドリュー・ロイド・ウェバーがアメリカ資本・イギリス制作でミュージカル風のテレビシリーズを計画するも、原作者・オードリー牧師の反対により2年後に頓挫しました。

1979年、プロデューサー・ブリット・オールクロフトが蒸気機関車を特集したドキュメンタリーの制作中に、オードリー牧師と息子・クリストファーが執筆した書籍に巡り合います。その後、オードリー牧師との対話にあたって、数冊の『汽車のえほん』を読んだ際に映像化を思い立ちます。ブリットは、様々な条件を満たしたことで出版社から放映権を獲得し、自身の口座から資金を調達します。映像化にあたり様々な制作形態が模索され、かつてジェリー・アンダーソンの下で働いていたデヴィッド・ミットンの案によって鉄道模型を使用した人形劇としての映像化が決定しました。

詳細はあなにおちたトーマス (パイロット版)を参照

デヴィッド・ミットンは監督を務め、マイク・オドネルジュニア・キャンベルが劇伴を作曲し、ナレーションは元ビートルズリンゴ・スターが担当しました。そうして製作された第1シーズンは、1984年10月からイギリスで放送されてまたたく間に人気を博し、1986年には第2シーズンが制作・放送されました。ブリットはアメリカ進出を計画するも、トーマスのみでは放送枠を獲得できなかった為、新たに30分の子供向け番組「シャイニング・タイム・ステーション」を製作し、1989年1月に番組と共に放送開始しました。そして、1990年10月には日本に上陸しました。ちなみに、トーマスの製作スタッフは1988年に、トーマスで培ったノウハウを活かして『がんばれタッグス』を製作しました。

詳細はシャイニング・タイム・ステーションフジテレビがんばれタッグスをそれぞれ参照

1991年、第3シーズン制作時に大きな変化がありました。今まで『汽車のえほん』を原作に制作していたテレビシリーズでしたが、当時の技術や予算的な範囲で映像化できる作品に限りが出てきたことから、『マガジンシリーズ』のエピソードを基にアンドリュー・ブレナーがオリジナル脚本を執筆し、映像化しました。しかし、鉄道考証や設定を無視した内容だったため、オードリー牧師は失望しました。 1995年の第4シーズン制作時には、技術の向上により、高山鉄道・女王陛下が映像化可能となり、1話のオリジナル脚本を除いたすべての話が原作を基に制作されました。

1997年3月21日にオードリー牧師が死去すると、全ての権利がブリット・オールクロフト社に渡りました。1998年の第5シーズンの脚本は基本的にブリットとミットン監督が執筆しましたが、実在の出来事を基に物語を創っていたオードリー牧師の遺志を継ぐため、デビッド・メイドメントを監修に招きました。

1995年頃からブリットは水面下でトーマスの劇場版を計画していて、1999年に制作が発表されました。脚本の大幅な変更を経て、『魔法の線路』として英米で2000年7月に公開され、オールクロフト社はガレイン・エンターテインメントに改称しました。しかし、興行的失敗となったことで、2001年の第6シーズン製作終了後にブリットは責任を取る形で制作から離れました。その後、2002年にガレイン社はヒット・エンターテインメントに買収されました。同年に第6シーズン、2003年には第7シーズンが制作・放送され、ヒット社の制作方針によって第1シーズンから携わってきたスタッフの多くが退職しました。

ヒット社が直接制作を行うようになった、2004年の第8シーズンから脚本は道徳や教育に重点を置いて書かれるようになった反面、鉄道考証は薄れてしまいました。2005年には、第9シーズンの他に原作出版60周年を記念して『みんなあつまれ!しゅっぱつしんこう』が制作されました。2006年の第10シーズンは、今までの1シーズン26話とは異なり、28話作られました。

2007年の第11シーズンと2008年の『トーマスをすくえ!! ミステリーマウンテン』をもって、完全な鉄道模型での製作が終了しました。以降はCGで製作されることが発表され、同年の第12シーズンは3DCGモデリングされた機関車達の顔や人間キャラクターを、模型で撮影された映像にデジタル合成して製作されました。このシリーズから1シーズン20話になり、以後第16シーズンまで続きました。

2009年に、完全CG製作で『伝説の英雄』が公開され、この作品から英米では(日本語版と同様に)個々の声優がキャラクターの声を演じるようになりました。2010年には、第13シーズン第14シーズン、『ミスティアイランド レスキュー大作戦!!』が公開され、1年に2シーズン公開されるのは初めてのことでした。2011年、第15シーズンと『ディーゼル10の逆襲』が公開され、10月24日にはアメリカの大手玩具メーカー・マテルがヒット社及びトーマスの権利を買収したと発表しました。

2012年、第16シーズンと『ブルーマウンテンの謎』が公開され、ニトロゲン・スタジオの製作とシャロン・ミラーがヘッドライターを務める最後の作品でした。2013年、アンドリュー・ブレナーがヘッドライター、製作をアーク・プロダクションズが引き継ぎました。同年に第16シーズンと『キング・オブ・ザ・レイルウェイ トーマスと失われた王冠』、2014年には第18シーズンと『勇者とソドー島の怪物』が公開されました。

2015年、原作出版70周年を記念して『トーマスのはじめて物語』が公開され、オードリー牧師の原作が使用されるのは1995年以来のことでした。同年には、第19シーズンと『探せ!!謎の海賊船と失われた宝物』も公開されました。

2016年、ジャム・フィルド・トロントが破産したアーク社を買収し、第20シーズンと『走れ!世界のなかまたち』を製作しました。また、第20シーズンではオードリー牧師執筆の「ちんまり鉄道」が映像化され、オードリー牧師の原作が新規映像化されるのは第4シーズン以来のことでした。

2017年には、第21シーズンと『とびだせ!友情の大冒険』が公開され、次のシーズンの為に21シーズンのエピソードは18話でした。

2018年、国際連合と連携により第22シーズンと『Go!Go!地球まるごとアドベンチャー』が制作されます。オープニングの変更やトーマスによるナレーション(ナレーターの廃止)、空想シーンの増加などの大きな変化がありました。また、女性機関車のニアレベッカを導入しレギュラーキャラクターの男女比を調整したり(エドワードとヘンリーとトビーを準レギュラーに降格)、トーマスが世界各国を周るエピソードを設けたり、持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標の内5つの目標をストーリーに取り入れなど、国際連合の政策を多く取り入れています。

タイトルの変遷[]

ThomasandFriendsJapaneseLogo

きかんしゃトーマスとなかまたち™

ファイル:Season1Japanesetitlecard.png

ブリット・オールクロフトのきかんしゃトーマス

主人公は原作では定められていないが、テレビ化する際にブリット・オールクロフトが車体番号「1」のトーマスが主人公に相応しいと考え、タイトルを“Thomas the Tank Engine & Friends”にしました。そして、ヒット社が版権を買収した2002年頃から、“Thomas & Friends”というタイトルが使われるようになりました。

日本では、1990年に「ブリット・オールクロフトのきかんしゃトーマス」としてフジテレビで放送を開始しました。 1991年にソニー・クリエイティブプロダクツがマスターエージェント権を獲得すると、1992年頃から「きかんしゃトーマスとなかまたち」という名称やロゴ[1]が使われ始めます。第9シーズンから「きかんしゃトーマス」というタイトルになりましたが、現在も「きかんしゃトーマスとなかまたち」というロゴやタイトルが使用されています。

作品[]

テレビシリーズ
シーズン 話数 🇬🇧 🇯🇵 時間 総称 形態
第1シーズン 26話 1984年 - 1985年 1990年 4分30秒 クラシックシリーズ
Classic Series
模型
第2シーズン 1986年 1991年
第3シーズン 1991年 - 1992年 1992年
第4シーズン 1995年
第5シーズン 1998年
第6シーズン 2002年 2002年 - 2003年
第7シーズン 2003年 2004年
第8シーズン 2004年 2006年 - 2007年 7分 新クラシックシリーズ
New Series
第9シーズン 2005年 2008年
第10シーズン 28話 2006年 2008年 - 2009年
第11シーズン 26話 2007年 2009年
第12シーズン 20話 2008年 - 模型+3DCG
第13シーズン 2009年 2010年 8分45秒 CGシリーズ
CGI Series
3DCG
第14シーズン 2010年 2012年 - 2013年
第15シーズン 2011年
第16シーズン 2012年
第17シーズン 26話 2013年 - 2014年
第18シーズン 2014年 - 2015年
第19シーズン 2015年 - 2017年 2015年 - 2016年
第20シーズン 28話 2016年 - 2017年
第21シーズン 18話 2017年 2017年 - 2018年
第22シーズン 26話 2018年 2019年 - 2020年 7分 リブートシリーズ
Big World! Big Adventures!
第23シーズン 20話 2019年 -
長編作品
題名 🇬🇧 🇯🇵 時間 形態
第1作 魔法の線路
Thomas and the Magic Railroad
2000年 85分 模型+VFX
第2作 みんなあつまれ!しゅっぱつしんこう
Calling All Engines!
2005年 2008年 60分 模型
第3作 トーマスをすくえ!! ミステリーマウンテン
The Great Discovery
2008年 2009年
第4作 伝説の英雄
Hero of the Rails
2009年 2010年 3DCG
第5作 ミスティアイランド レスキュー大作戦!!
Misty Island Rescue
2010年 2011年
第6作 ディーゼル10の逆襲
Day of the Diesels
2011年 2012年
第7作 ブルーマウンテンの謎
Blue Mountain Mystery
2012年 2013年 61分
第8作 キング・オブ・ザ・レイルウェイ トーマスと失われた王冠
King of the Railway
2013年 2014年 60分
第9作 勇者とソドー島の怪物
Tale of the Brave
2014年 2015年
第10作 トーマスのはじめて物語
The Adventure Begins
2015年 45分
第11作 探せ!!謎の海賊船と失われた宝物
Sodor's Legend of the Lost Treasure
2015年 2016年 60分
第12作 走れ!世界のなかまたち
The Great Race
2016年 2017年 61分
第13作 とびだせ!友情の大冒険
Journey Beyond Sodor
2017年 2018年 73分
第14作 Go!Go!地球まるごとアドベンチャー
Big World! Big Adventures!
2018年 2019年 90分
第15作 チャオ!とんでうたってディスカバリー!!
Digs & Discoveries
2019年 2020年 69分
第16作 おいでよ!未来の発明ショー!
Marvellous Machinery
2020年 2021年
スペシャル(日本のみ)
スペシャル(日本未公開)

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部門 作品名 結果
英国アカデミー賞 第39回英国アカデミー賞/1985年 アニメ映画賞 きかんしゃトーマス ノミネート
第41回英国アカデミー賞/1987年

メモ[]

画像[]

脚注[]

  1. 写研ゴカール。『クレヨンしんちゃん』や1990年代の様々な書籍などにも使われています。

外部リンク[]

詳細は公式サイトを参照

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